北海道根室市の納沙布岬で28日夜、約3・7キロ先の北方領土・歯舞群島の貝殻島灯台が点灯しているのを目視した。6月中旬から消灯しており、ロシア外務省が今月12日に灯台の修理・点検の実施を表明。根室海上保安部の巡視船が26日夜に再点灯を確認したが、陸上からは深い霧に阻まれて見ることができずにいた。(読売新聞デジタル2024/7/30)
28日は午後7時前から5秒に1回のペースで点灯したかと思えば、同7時を過ぎると再び消灯。その後も点灯と消灯を繰り返した。
根室海保によると、灯台は19日夜にも一時的に点灯した。26日夜は「1分間に1回程度」だったというから、少しずつ復旧に近づいているのだろうか。
ロシアの要求で、日露間の合意に基づく灯台周辺のコンブ漁は中断している。(写真と文・石原健治)
北方領土・貝殻島周辺コンブ漁、15日から停止 ロシア政府「灯台の修理」
(北海道新聞デジタル2024/7/12)
ロシア外務省は12日、ロシアが実効支配する北方領土・歯舞群島貝殻島の灯台を修理するため、貝殻島周辺での日本漁船によるコンブ漁を停止すると発表した。停止は15日からで、期間は示されていない。
貝殻島灯台は2014年11月から消えた状態が続き、昨年8月に点灯したものの、今年6月中旬から再び消えたため、日本外務省が6月17日、ロシア側に航行の安全確保の観点から早急に復旧するよう申し入れていた。ロシア外務省は漁停止の理由を「事故を避けるため」としている。
貝殻島コンブ漁は日本と旧ソ連の民間協定で1963年に始まり、77~80年の中断をはさんで続いている。漁期は例年、6月から9月末まで。今期は6月15日に始まり、サオマエコンブ漁は6月末に終えたものの、18日からは別のコンブ漁が始まるため、影響が出る可能性がある。
貝殻島灯台を巡っては昨年7月以降、ロシア国旗の設置や外壁が白く塗られるなどロシアの実効支配を示す動きが相次ぎ、日本政府がロシア側に「受け入れられない」と申し入れていた。
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