クリル諸島(千島列島)中部のマトゥア島(松輪島)のデジタル立体地図の作成が始まった。ロシア国防省の発表によると、地図の作成にはロシア地理学会、太平洋艦隊水路測量部、「海の人々」財団が参加している。調査隊は、太平洋艦隊の水路測量船「アレクサンドル・ロゴツキー」に乗って出発した。2か月以内に海洋工学会社「フェルトーイング」の専門家が島の地形調査を行う予定。得られたデジタルデータは処理後、GISポータル「ロシア – 海から海へ」で公開され、同省は「ロシアの科学者や研究者がマトゥア島の研究を進めるのに役立」と指摘した。マトゥア島は火山起源の島であり、活火山のサリチェフ火山(芙蓉山)の一部である。島の高低差は1,500mに達し、調査を複雑にしている。ロシアの研究者にとって、マトゥア島は火山学や地質学の観点からだけでなく、その豊かな軍事史からも興味深い。20世紀の数十年間、この島には日本海軍の大規模な基地と要塞があったが、1945年にソ連軍に降伏した。(サハリン・メディア2024/6/15)
水路測量船「アレクサンドル・ロゴツキー」(資料写真)
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