全国の議員ら北方領土学ぶ 根室で「龍馬プロジェクト」研修会

 【根室】全国の若手首長や地方議員らでつくる政策集団「龍馬プロジェクト」の全国会北海道ブロック研修会が、根室市で初めて開かれた。北方領土について元島民2世ら4人が報告し、全国から集まった議員ら9人が耳を傾けた。(北海道新聞根室版2024/4/12)

 8、9日に千島会館などで開かれた。国後島元島民2世の谷内(たにうち)紀夫さん(66)は旧ソ連北方領土上陸作戦に米国が必要な物資を供給した極秘作戦「プロジェクト・フラ」について、米国が無償貸与した艦船が145隻ではなく149隻だったことが分かったと報告。「どんなに小さなことであろうと事実として残す必要がある」と述べた。

 根室国後島を結んだ通信用海底ケーブルの陸揚(りくあげ)施設(陸揚庫)について「もの言わぬ語り部」として保存する重要性も学んだ。「陸揚庫保存会」会長で国後島元島民2世の久保浩昭さん(56)は自分も、3世となる息子も島を訪れたことで活動への思いが強くなったと語り「ロシア人と家族のように付き合う人もいる。島に住む人が政治に置いていかれている状況だと思う」と交流再開を願った。

 元島民が体験した旧ソ連侵攻時の悲痛な思いや、野生動物や自然に焦点を当てた北方領土返還運動の広がりも報告された。(大井咲乃)

 

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