「北方領土を思って食べて」根室のタラ使った献立 黒部で記念給食

 「北方領土の日」の7日、富山県黒部市の小中学校と幼稚園で「記念給食」があった。北方領土の返還運動にともに取り組む、姉妹都市の北海道根室市から提供されたタラや、黒部市産の丸いもを使った献立、3300食が提供された。(朝日新聞富山版2024/2/8)

 明治時代、いまの黒部市を中心に、県内からも多くの人が出稼ぎや移住で北方四島へ渡り、タラや昆布の漁に携わった。第2次大戦の終戦時、旧ソ連の侵攻で追い出されて富山県に引き揚げた人は1425人と、北海道に次いで多い。そのうち、半数以上の835人が黒部市だという。

 記念給食は、北方領土や2市について知ってもらおうと12年前に始まった。黒部市からは米「富富富」を根室市に贈っている。

 生地小学校では、ランチルームに集まった児童を前に、武隈義一市長が地元と北方領土のゆかりを説明。「早く帰ってくるよう、思いながら食べてください」と呼びかけた。子どもらは、昆布入りのパンや丸いものスープを味わい、タラのカレー揚げを「ふわふわでおいしい」とほおばった。(佐藤美千代)

 

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