根室高「北方研」合同部活動実現へ 領土問題、番組で共に啓発

 【根室根室振興局は、高校生の北方領土学習を後押しする事業「Bタスク」の会議を開き、本年度下半期の取り組みとして、道内唯一の北方領土関連の部活動である根室高校の「北方領土根室研究会(北方研)」に管内他校生も参加する「合同部活動」の実現を目指すことを関係者に説明した。高校野球などで行われている合同チームのようなユニークな取り組みで、若者への領土問題への啓発を図る。(北海道新聞根室版2023/11/3)

中標津農高生 FM初出演

 Bタスクは「部活動」の頭文字「B」を取り、昨年度から領土問題に関心のある管内の高校生の連携などを支援している。

 根室高校の北方研は、出前講座やFM番組などで普及活動をしており、こうした活動に管内の他の高校生も参加することで、北方領土問題の普及活動に広がりを持たせるのが今回の合同部活動化の狙い。

会議であいさつする岡嶋秀典根室振興局

 本年度後半は、合同部活動の実現に向けて、北方研の生徒が毎週出演している領土問題がテーマのFMねむろのラジオ番組で木曜日に放送している「根室高校 つながりの向こう」への出演を他校生に広く呼びかけることにした。

 また、複数校の生徒が関わり啓発活動を行う際には、オンライン会議システムZoom(ズーム)を活用して事前にコミュニケーションできる機会を設ける。高校生同士の横のつながりを作ることで、継続した参加につなげたい考えだ。

 10月21日には、中標津農業高2年の佐藤天さん(16)がFM番組の収録に臨んだ。根室高生以外の管内高校生が同番組に出演するのは初めてで、振興局北方領土対策課は「今後も参加者を増やしたい」と話す。

 会議では9月に標津高の生徒を対象に行った北方研の出前講座に関するアンケート結果を紹介。43人の回答のうち、北方領土問題や北方研について知りたい内容を聞く質問には、「北方領土の歴史」と「北方研で進学や進路に役立つこと」とがともに15人で並び、その後「北方領土の現状」が11人で続いた。

 10月20日に開催した会議には振興局のほか根室高、根室教育局から計7人が出席。岡嶋秀典振興局長は、「複数校で活動する素地ができてきた。試行錯誤をしながら(今後も)進めていきたい」と話した。(川口大地)

 

 

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