日本の漁業者は今年、ロシアとの協議が出来なかったため国後島周辺海域でのホッケ漁を開始できなかった。NHKが報じた。国後島海域における「安全操業」は日本とロシアの政府間協定に基づいて、漁獲の時期や量などを毎年の交渉によって決定されてきた。しかし、今年は協議を開催できていない。地元の漁協などによると、いわゆる中間線手前の日本領海内で漁船8隻が政府の補助を受けてホッケ漁を行っている。また、日本の漁業者は、例年10月から始まる歯舞群島沖でのタコ漁も実施できなくなる可能性がある。日本政府による一連の制裁を受けて、現在ロシア政府は非常に厳しい立場をとっており、交渉は全く行われていない。(イズベスチヤ、サハリンメディア2023/10/2)
北方四島の安全操業 政府間協議されず 国後島周辺での漁できず
(NHK NEWS WEB 2023/10/2)
日本の漁船が北方四島周辺で、日本とロシアの協定に基づいて行ういわゆる「安全操業」をめぐり、政府間協議ができていないため、例年9月から解禁される国後島周辺でのホッケ漁が現在もできない異例の状況となっています。
北方四島の周辺で行われる「安全操業」は日ロ政府間の協定に基づき、期間や漁獲量などを毎年、交渉で決めて行われますが、ロシアによるウクライナ侵攻で日本が制裁措置を行う中、ロシア外務省は、ことし1月、政府間協議を「実施できない」という趣旨を日本側に通知し、協議を開始できていません。
このため、北海道東部の羅臼町の港を拠点に例年9月16日から解禁される国後島周辺でのホッケ漁は、ことしは10月に入っても出漁できない異例の状況となっています。
漁協などによりますと、地元の8隻の漁船は、国の支援策として、操業日数に応じて経費の一部の補助を受けながら、いわゆる「中間ライン」の手前の日本側の海域でホッケ漁を行っているということです。
また、例年10月16日から解禁される歯舞群島などの周辺でのタコ漁も見通しが立っていません。
水産庁によりますと、ロシア側からは操業の実施に向けた肯定的な反応は得られていないということです。
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