ブルーリボンとブラウンリボン、そして千島桜

北方領土対策を所管する内閣府の新しい大臣が就任記者会見を行いました。胸に付けたバッチを見ると…。「ブルーリボン」は拉致被害者の救出を求める運動のシンボルですが、北方領土返還運動のシンボル「ブラウンリボン」や「千島桜バッチ」はありませんでした。バッチの全国的な認知度はまだ低いかもしれませんが、北方領土対策の担当大臣であれば…という思いは残ります。ちなみに、前大臣が北方領土返還運動原点の地といわれる根室市から北方領土を視察した際には、地元への配慮なのか、「ブラウンリボン」も「千島桜」の両方とも付けていました。会見の中で、新大臣は「国民世論の啓発の強化に取り組む」「ご高齢になられた元島民の皆様の思いを受け止める」と話していました。

自見大臣記者会見(令和5年9月14日、政府インターネットテレビより)

(冒頭発言)

 北方領土問題につきましては、この問題を解決し、平和条約を締結するという方針を堅持していく考えです。国民世論の啓発の強化、元島民の方々への援護等に積極的に取り組むとともに、北方四島交流等事業の再開に向けて取り組んでいきます。

(北方領土問題への取り組みについての質問に対して)

 北方領土の問題は日ロ間の最大の懸案でございます。ロシアによるウクライナ侵略によりまして、日ロ関係は厳しい状況にありますが、政府といたしましては北方領土問題を解決して平和条約を締結するという方針を堅持していく所存でございます。北方対策担当大臣といたしましては、国民世論の啓発、元島民の方々への援護などにしっかりと取り組んでまいりたいと思ってございます。特に、北方墓参をはじめとする、北方四島の交流等事業につきましては、現時点では具体的な展望について具体的に申し上げる状況にないところではございますが、政府としてはご高齢になられた元島民の方々のお気持ちに何とか応えたいという気持ちにいささかも変わりはございません。北方墓参をはじめとした北方四島交流等事業の再開は今後の日ロ関係の中でも最優先事項の一つでございます。引き続きロシア側に対して、特に北方墓参に重点を置いて事業の再開を求めていく、そしてまた、ご高齢になられた元島民の皆様の思いを受け止めるとともに関係団体の皆様のご意見もしっかりと受け止めて対応してまいりたいと思ってございます。

自見大臣記者会見より

元島民に迎えられ、納沙布岬から北方領土を視察した前大臣

(北海道のウエブサイトより)

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