貝殻島灯台のロシア国旗 政権に近い団体が作業か 日本政府は再度抗議

 松野博一官房長官は29日の記者会見で、ロシアが実効支配する北方領土歯舞群島貝殻島灯台にロシア国旗が掲げられたことについて、今月2日に続き25日にも再び「領土問題に関するわが国の立場に鑑み、受け入れられない」とロシア側に申し入れたことを明らかにした。灯台を巡っては外壁が白く塗装され、十字架とみられるものが設置されるなどの動きが続いており、松野氏は「政府として今後も注視する」と述べた。(北海道新聞2023/8/30)

 一方、北方四島関係者は29日、北海道新聞の取材に「ロシア地理学会の関係者が灯台を塗り、ロシア正教会のシンボルを設置した」と説明。地理学会はショイグ国防相が会長を務め、プーチン政権とも関係が近いとされる。正教会ユジノサハリンスク・クリール教区は、貝殻島灯台に設置する十字架と聖像画イコンを地理学会などに引き渡したと発表していた。

 根室海上保安部は2日、根室納沙布岬から約3・7キロ沖の貝殻島灯台にロシア国旗が設置されたのを確認。24日に外壁の白い塗装、25日に十字架に見えるものの設置、26日には9年ぶりの点灯が確認されていた。(村上辰徳、武藤里美)

 

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