【根室】根室海上保安部は26日、ロシアが実効支配する北方領土・歯舞群島の貝殻島灯台が点灯したと発表した。貝殻島灯台は老朽化で2014年11月から点灯しない状態が続いており、約9年ぶりの点灯となる。(北海道新聞デジタル2023/8/27)
根室海保によると、巡視船が根室海峡を航行中の26日午後6時以降、約5秒間隔で白い光を放ったのが確認された。ただ数分間で霧が濃くなり、光が見えなくなったという。
灯台には7月下旬にロシア国旗が立ったほか、今月24日以降は壁面が白く塗られ、十字架のようなものの設置も確認されるなど、実効支配を示す動きが相次いでいた。
灯台は根室・納沙布岬から約3・7キロ沖にある貝殻島の岩礁の上に立っている。1937年(昭和12年)に日本が設置し、現在はロシアが管理する。周辺は浅瀬になっており、灯台の光は近くを通る船の安全に必要とされていた。
根室海保は「船舶の航行に必要な灯台の光が点灯した」として、根室市内の漁協や船舶の関係者に点灯を通知した。
灯台の改修は2017年9月の安倍晋三首相(当時)とロシアのプーチン大統領による日ロ首脳会談で両国が協力して実施する案が浮上したが、実現しなかった。(松本創一)
北方領土の貝殻島灯台に明り点く…十字架、白く塗装、ロシア国旗 目的不明の謎の行動続く
北方領土の歯舞群島にある貝殻島灯台の明りが点いていることが確認されました。根室海上保安部によりますと26日午後6時すぎ付近をパトロールしていた巡視船が貝殻島灯台の頂上付近で白っぽい明りが点滅していることを確認しました。当時、海には霧がかかっていたということです。貝殻島灯台の明かりが灯されるのは2014年の11月4日に消灯が確認されて以来のことです。この時は、故障したのか意図的に消したのかなど詳しいことはわかっていませんが付近は岩礁地帯で航行する船舶にとって危険なため外交ルートで復旧するよう求めていました。今回およそ9年ぶりに明りがつきましたがその目的が何かはまったくわかっていません。貝殻島灯台を巡っては24日に灯台の壁が白く塗られていたのを海保が確認しています。この時は少なくとも3人が何らかの作業をしていたとみられています。これに加えロシア正教が設置するとしていた十字架も灯台の頂上部分にあるのがわかりました。また先月にはロシア国旗が掲げられるなど人が灯台に出入りしているとうかがわせる出来事が続いています。
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