千島中部シムシル島 日本軍のトーチカなど発見「東の要塞–クリル諸島」調査終了

クリル諸島(千島列島)中部のシムシル島(新知島)で行われていたロシア地理学会とロシア国防省遠征センターによる総合調査「東の要塞-クリル諸島」の第一段階が完了した。シムシル島は無人の火山島であり、最後の科学的調査の拠点が閉鎖されてから 30 年間まったく調査が行われていない。調査の責任者セルゲイ・チュチュリン氏によると、プロジェクトの発案者はロシア地理学会会長のセルゲイ・ショイグ国防大臣であり、「クリル諸島のすべての島のデータを収集し、さらなる経済的および社会的発展のために専門家から勧告を得ることが目的だ」と述べた。7月中旬以来、いくつかの科学者グループが島の南北で魚類、生物、地質、鳥類、戦争遺構などに関する調査を実施し、データを収集した。日本軍の痕跡を探していた歴史家は日本軍のトーチカを発見した。「軍事的側面について話すなら、クリル諸島ほど重要なものはない。クリル諸島はロシアの内海、オホーツク海へのアクセスを与えてくれる」と語る。植物学者は「シムシル島には210種以上の植物が存在しており、そのうち60種はすでに発見されている。私の専門はベリーだが、後で同じ産業用品種を育種できるように、カリーニングラードサンクトペテルブルクに移植する予定だ」と語った。チェチュリン氏は「数か月以内に科学者たちは多くの重要で興味深い発見を発表するだろう」と話した。また、今回の遠征で島の丘の一つに、十字架を設置し、聖イノセント教会から寄贈されたイコンも設置された。「東の要塞–クリル諸島」は 2019 年に始まり、2025 年まで続く。調査の過程で、専門家は島とその周囲の海域の考古学的、植物学的、魚類学的、景観、鳥類学的特徴を研究する。(イズベスチヤ2023/8/4ほか)

Members of the expedition “Eastern Bastion – Kuril Ridge” explored Simushir | Science News | Izvestia | 04.08.2023

 

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