北海道に隣接するサハリン州(サハリン・クリール地域)の漁業分野の近代化のための投資は、この4年間で80億ルーブルを超えた。17隻の漁船が建造され、陸上水産加工場8施設とサケマス孵化場9施設が建設された。最大のプロジェクトは、”ギドロストロイ”(Гидрострой)グループが2019年、色丹島に建設したスケトウダラ加工場で、すり身とフィレの生産ラインが設備され、投資額が65億ルーブルに達した。同工場は昨年2022年、前年比1.5倍となる1万5,000トンのすり身と5,000トンのフィレを生産した。北クリールのパラムシル島セヴェロクリリスクでは2020年、7億8,500万ルーブルの投資によりフィッシュミールとオイル、そしてマダラのフィレと魚卵、カレイ、オヒョウ、コマイ、ソコダラ等の製品加工場が建設された。国後島では、”ユジノクリリスキー・ルイブコンビナート”(Южно-Курильский рыбокомбинат)が2021年、17億ルーブルの投資により1日500トンの処理能力を持つ近代的な加工複合施設を建設したほか、船団の更新も行われた。更に、”ギドロストロイ”は2022年、3隻のトロール漁船の船内にスケトウダラのすり身とフィレの生産ラインを設備したほか、択捉島のキトーヴイにサケマスとスケトウダラの周年加工が可能な新たな陸上施設を建設した。(ロシア漁業ニュースヘッドライン2023/4/30)
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