終戦直後まで北方領土の国後島と根室市をつないでいた海底ケーブルの中継施設、通称「陸揚庫」について、市の専門家会議は今年度内に保存と活用に向けた具体的な方向性を示すことを明らかにしました。根室市に残っている通称「陸揚庫」は、北方領土に日本人が住んでいたことを伝える貴重な遺構だとされ、市は専門家会議を設けて遺構をどのように保存して活用すべきか検討を進めています。(NHK北海道NEWS 2023/1/22)
21日、これまでの検討を報告する会が開かれ、保存については▼いまの姿のままで維持するか、▼建築当時の状態に修復するか▼陸揚庫の劣化が進まないよう透明な建物で囲うかの3つの方法を軸に検討し、今年度内に、保存と活用の具体的な方向性を示すことを明らかにしました。
参加した北方領土の元島民の角鹿泰司さんは「全国から来た人たちが陸揚庫を見て、歴史について考えることで、国が交渉するための力につなげてほしい」と話していました。
専門家会議の委員を務める北海道博物館の右代啓視学芸員は「今後の方向性がある程度、見えてきた。地元の意見を大切にしながら保存方法を考えていきたい」と話していました。
コメント