根室市は、終戦直後まで根室と北方領土の国後島を結んだ通信用海底ケーブルの中継施設「陸揚(りくあげ)庫」の調査結果を報告する公開シンポジウム「陸揚庫を科学する」を21日、道立北方四島交流センターニホロで開く。専門家を交え保存方法についても議論する。(北海道新聞釧路根室版2023/1/19)
2部構成で、前半は陸揚庫のコンクリート劣化度調査などの結果などについて、国土交通省国土技術政策総合研究所シニアフェローの長谷川直司さんが説明。市北方領土対策監の谷内紀夫さんが、文献調査でわかったことなどを話す。後半は調査に関わった学芸員らを交え陸揚庫の修復、保存、活用の方法を話し合う。
シンポに先立ち市は20日に四島との交流や往来のあり方などに関する「専門家会議」の分科会を開き、陸揚庫を現状のまま保存するか、建設当時の状態に復元するかなどの具体的な議論をする。年度末までに複数案の利点や問題点についてまとめることを目指す。
シンポジウムは午後1時半から午後4時半。一般参加は50人。無料だが事前申し込みが必要。後日、動画サイトでも公開する。(松本創一)
波際10mに立地する根室「陸揚庫」。海に面した北側の壁は波しぶきが凍り付いた(2023年1月21日撮影)
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