ロシア外務省で、日本などアジア太平洋地域を担当する外務次官は、北方領土問題を含む平和条約の交渉再開について、現状では不可能だと主張しました。
ロシア外務省で、日本を含むアジア太平洋地域を新たに担当することになったルデンコ外務次官は13日、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクで開かれた国際フォーラムで記者団の取材に応じました。
ロシア国営のタス通信などによりますと、ルデンコ次官は日本との外交について、「現在の日本の指導者が追求する政策では、平和条約の交渉だけでなく、ほかの多くのプロジェクトや合意を再開することは不可能だ。状況が変わるのを待ってから、次にどうするかを考えたい」と述べ、ロシア側が北方領土問題を含む平和条約交渉を中断すると、ことし3月、一方的に表明したことを改めて正当化しました。
また、「日本が担っている役割には深い失望しかない」と述べ、ロシアに制裁を科しているG7=主要7か国の議長国を来年務める日本政府をけん制しました。
ロシアの対日外交をめぐっては、先月まで駐日ロシア大使を務めていたガルージン氏がその後、旧ソビエト諸国で構成されるCIS=独立国家共同体を担当する外務次官に任命されています。(NHK 2022/12/14)
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