国後島のクリル自然保護区 ヒグマの生息数89頭 産卵河川で調査

国後島のクリル自然保護区は、保護地域内にある河川のサケ産卵水域で、ヒグマの生息数を調査した。このデータをもとに保護区内の全生息数を推定したところ、今年生まれた4頭の子グマを含めて89頭となった。地域別では、チャチンスキー(北部)地域が48頭、アリョヒンスキー(南部)地域が41頭となった。(サハリン・インフォ2022/11/10)

白いヒグマは南クリル諸島(北方四島)に見られる特徴。国後島、2022年夏。写真イルダール・チュラエフ

ゴロブニン火山(泊山)カルデラで、2022年6月。写真セルゲイ・ステファノフ

 

生息調査は9月7日から10月28日まで、カラフトマスとシロザケが産卵する期間中、保護区の研究者と国の検査官によって実施された。産卵河川沿いにある餌場を登録する方法で生息数を数える方法は、生物学者のV. G.ボロノフ(「クリル諸島の哺乳類」、1975)によって提案され、クリル自然保護区では2016年から実施している。

ユジノクリリスク(古釜布)–ゴロブニノ(泊)高速道路で、ヒグマは霧の中から現れた。写真アナスタシア・ツィデンコワ

 

生息数は産卵河川の水路調査とヒグマの痕跡調査から導き出す。調査員の主な仕事はヒグマの識別で、川のほとりに設置されたカメラトラップの助けを借りて、餌場で直接観察する。データの精度を高めるため、魚で満たされたすべての産卵場の全長の少なくとも20%から30%をカバーする必要がある。記録されたクマの数は、水路の産卵区間の全長にあてはめて再計算され、期間中に産卵場所以外で確認されたヒグマの数が追加される。今年の調査では、保護区内のサケの産卵場所である 14 の主要な水路が対象となった。

ヒグマの足跡を測定する保護区の研究者。写真アナスタシア・ツィデンコワ

夕方のヴェスロフスキー半島で。写真セルゲイ・ステファノフ

ゴロブニン火山(泊)のカルデラで食べ物を探すヒグマ。写真セルゲイ・ステファノフ

クリル自然保護区のオホーツク海側、アレヒンスキー (南部) セクション。カメラトラップで撮影

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