元島民ら船内で慰霊 風と波の影響、洋上は中止 

 ロシアによるウクライナ侵攻によって北方四島への渡航ができない中、2日に予定されていた第6回洋上慰霊は風と波の影響で中止となった。元島民ら34人は、バスで根室市納沙布岬を訪れた後、交流船「えとぴりか」の船内で祖先の霊に手を合わせた。(毎日新聞北海道版2022/8/3)

 「風速6メートルで波の高さ2・5メートル。今後、風と波が悪化し、船長の判断で出航できない」。事務局の説明を受け、千島会館に集まった参加者から「えっ」と声が上がった。

 国後島の元島民、花原孝さん(80)=岩見沢市=は「仕事が忙しくて、これまで墓参に行けなかったが、今回が最後のチャンスと思っていた。生まれ故郷なので死ぬまでに一度、行ってみたかった」と無念な気持ちをかみしめた。

自らが根室市に寄贈した戦前の生活道具と初めて対面してうれしそうな表情の福沢英雄さん(右)=北海道根室市北方領土資料館で

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