サハリン 授業中にロシア語とウクライナ語で子供たちが平和を歌うビデオを見せた英語教師を解雇 生徒が会話録音し告発

サハリンの英語教師が、中学校の授業中に、ウクライナで進行中の特別軍事作戦について否定的な態度を示したとして、罰金を課された上に、「信頼できる情報を子供たちに伝えるという教師の道徳と倫理の原則」に反したとして4月5日に解雇処分となった。解雇されたのはコルサコフの英語教師で30年のキャリアを持つマリーナ・デュブロワさんで、8年生と11年生の授業の中で、様々な国籍の子供たちがロシア語とウクライナ語で平和について歌うビデオを見せた。先生は「ただ見て、あなたの心で聴いてみてほしい」と話した。しかし、映像を見た後、数人の女生徒が「これは何ですか、ウクライナのためですか」と教師を問いただした。彼女たちは、その会話を録音していた。翌日、校長がデュブロワさんを呼び出し、保護者から苦情が出ていると言った。この件で行政訴訟が提起され、デュブロワさんは裁判所に召喚され、3万ルーブルの罰金を課せられた。彼女は異議を唱え、控訴裁判所に控訴したが、その直後に解雇された。校長は保護者らが解雇を要求しているとして、彼女に辞職するよう迫ったが、デュブロワさんは拒否した。彼女は控訴裁判所が有罪と認めた場合、罰金の支払いを拒否しないと話しているが、理解できないのは罰金と解雇、二重に罰が適用されていることだという。大好きな職業をはく奪された彼女は言う。「ロシア軍について話題にしたわけではなく、生徒たちがすべてのことを思慮深く扱い、そして人間性を忘れないでほしいと思っただけ」–。コルサコフの教育局は、教師は授業の主題から離れ、ウクライナで進行中の特別軍事作戦について否定的な態度を示した、としている。上級官庁のサハリン州教育省は、教育プログラムの一環として、信頼できる情報を子供たちに伝え、ロシアの法律を遵守する義務を負っている教師の道徳と倫理の原則に反する行為だとみなしている。(サハリン・インフォ2022/4/8)

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