北方領土元島民5,474人 186人減、平均年齢は86.7歳に

 北方領土の元島民の人数が3月末現在で前年同期比186人減の5474人となり、5500人を下回ったことが千島歯舞諸島居住者連盟(千島連盟、札幌)のまとめで分かった。1945年(昭和20年)の終戦時に四島に住んでいた1万7291人の32%に減った。平均年齢は同0・7歳上がり、86・7歳となった。(北海道新聞2022/4/2)

 千島連盟が元島民や遺族に聞き取った情報などを基に3カ月ごとに集計している。元島民の子に当たる元島民2世は1万6432人で平均年齢は58・6歳、孫に当たる3世は1万2686人で36・1歳、ひ孫に当たる4世は281人で20・3歳だった。

 ロシア政府は3月、ウクライナ侵攻を理由に対ロ制裁を課した日本への対抗措置として、北方領土問題を含む平和条約交渉の拒否と自由訪問、ビザなし交流の停止を宣言した。千島連盟根室支部長代行の角鹿泰司さん(84)=歯舞群島勇留島出身=は「元島民から『島は当分動かない』と寂しい言葉を聞くようになった。高齢化で元気な人が減っており、後継者が主役になる日がすぐそこまで来ている」と返還運動の引き継ぎの重要性を語った。(武藤里美)

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2016年8月の北方墓参(択捉島蘂取・トッカリモイの浜で)

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