ロシアのミシュスチン首相は、実効支配する北方領土・歯舞群島の勇留島で、これまで名前が付いていなかったとされる二つの入り江について、終戦直後にクリール諸島(北方領土と千島列島)上陸作戦で死亡した旧ソ連軍の兵士2人にちなんで命名した。タス通信が22日伝えた。(北海道新聞2021/12/23)
2人は1945年8月18日、千島列島北東端のシュムシュ島(占守島)に上陸後、武装解除中の日本軍守備隊との戦闘で戦死し、「ソ連邦英雄」の称号を授与された海軍兵のビルコフ氏とイリイチョフ氏。北方領土を事実上管轄するサハリン州の議会の提案を受けて、入り江に両氏の名が付けられたという。
サハリン州では、クリール諸島の名前のない岩礁などにロシア風の名前を付ける運動が続いている。勇留島の岬に、日米開戦前に日本で活動した旧ソ連のスパイ、リヒャルト・ゾルゲの名をあてる構想もある。【ユジノサハリンスク仁科裕章】
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