北クリル地区のパラムシル島セベロクリリスクでは、島で唯一の建設会社スピロが請け負っていた複数の公共事業をすべて放棄したため、サハリン州政府は同社を不適格業者としてブラックリストに入れた。州政府は滑走路や学校、住宅建設工事を引き継ぐ事業者を見つけるために入札を行なったが、応札する業者は現れず、工事は止まったままになっている。セベロクリリスクの建設業界の困難な状況は2020年の終わりから一般に知られるようになった。当局はスピロの穴を埋める存在として、パラムシル島にリゾート建設構想を持っているロサクトールに期待した。ギドロストロイが開発を先導する択捉島をモデルに考えていたが、ロサクトールは市場に参入しなかった。工事の再開は2022年第2四半期まで期待できないだろう。工事を引き継ぎたいと考える会社が現れたとしても、作業員や設備、資材等の島への搬入にはかなりの時間が必要だ。スピロはサハリン州仲裁裁判所で多数の刑事事件に問われている。(サハリン・インフォ2021/12/17ほか)
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