サハリン州政府のカルベンコ経済開発副大臣は、国家プロジェクトであるクリル諸島社会経済発展プログラム(2015-2025)に関する修正案についてサハリン州議会で説明した。この中で、請負業者に問題があるなどして支払いが出来ず、資金そのものが引き揚げられる事業を明らかにした。色丹島とパラムシル島の住宅建設では、請負業者の問題で完成が2022年に延期されたことにより、1億4,250万ルーブルが召し上げられる。色丹島マロクリリスコエ(斜古丹)の護岸工事では、請負業者が決められた期限内に工事関係文書を提出できなかったため3,890万ルーブルが引きはがされた。また、択捉島での事業でも設計関連文書に関する違反があり、411万ルーブルが引き揚げとなった。引き揚げられた資金約1億8,000万ルーブルは、別の事業に振り向けられる。1億7,800万ルーブルは択捉島のクリリスク(紗那)–ブレベスニク空港(天寧)道路の工事費に回される。180万ルーブルがクリル諸島のエネルギー開発に、20万ルーブルが幼稚園建設に向けた工学的調査に流用される。また、21万5,000ルーブルがクリル諸島に専門家を誘致する事業に充てられる。カルベンコ副大臣は、2022年と2023年のクリル発展プログラム予算について、連邦政府からの資金拠出がそれぞれ2億9500万ルーブル、2億5,000万ルーブルにとどまっていることを強調した。さらに。北クリルのパラムシル島への光ファイバー敷設工事と択捉島の水力発電事業については連邦予算に盛り込まれなかった。(サハリン・インフォ2021/12/22)
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