極東・北極圏発展公社のイゴーリ・ノソフ代表とコンサルタント会社ミハイル・アレシン代表が国後島と色丹島を訪問し、地元の水産企業などの経営者と会談した。両島を管轄する南クリル地区のユーリ・ボルドフ第一副市長が同行した。ノソフ代表らは色丹島マロクリリスコエ(斜古丹)の大手水産企業オストロブノイやクラボザボツコエ(穴澗)のクリリスキー・ルイバク、国後島ユジノクリリスク(古釜布)の南クリル・ルイブコンビナートの3大水産企業を視察し、経営陣と会談した。この中で、地元からは、クリル諸島の発展を阻害している主な問題として輸送コストが高いこと、工場などの建設に必要な無償の土地がないことが指摘された。今回の訪問の理由について、ノソフ代表は「クリル諸島南部(北方四島)への投資拡大を狙いにプーチン大統領が打ち出した税制優遇制度は、ロシアのどこにも見られないユニークな制度であり、地元の企業家と今後の経済開発について協議するため」と説明した。税制優遇制度によって、水産加工や観光分野での発展が見込まれている。サハリン州のリマレンコ知事は「水産加工の生産量は2倍~3倍になり、観光業の発展に一歩を踏み出すことができる。デジタル化プロジェクトも有望だ」と話している。(サハリン・クリル通信2021/11/26)
※極東・北極圏発展公社は極東投資誘致輸出促進庁と極東・北極圏人的資本発展庁、極東・北極圏発展基金を清算し、これら組織の機能を集約した組織で、極東地域に進出する企業支援している。
色丹島(斜古丹)のオストロブノイの新工場建設現場
国後島(古釜布)の南クリル・ルイブコンビナート
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