国後島 市長がタウンミーティングで観光と教育政策を語る

 国後島色丹島歯舞群島を管轄する南クリル地区のゴミレフスキー市長は8月30日、ユジノクリリスク(古釜布)で、住民とのタウンミーティングを開催し、児童・生徒数が増え続けている教育への対応や本土、サハリンから増えている観光対策について語った。国後島色丹島にある中等学校5校では1,266人が在籍、2020年と比べて80人増加している。新一年生は合計で9月9学級166人。このうち5学級113人が南クリル校(古釜布)、2学級32人が色丹島のマロクリリスコエ校(斜古丹)、1クラス15人が色丹島のクラボザボツコエ校(穴澗)、1学級6人がドゥボフスコエ校(国後島)。教師の人数は5校で87人となった。児童・生徒数が多い南クリル校は2部制で授業を行う。9月1日からスタートした新学期を前に、3,690部の教科書がサハリン州教育省から届けられた。学校給食については、1年生から4年生までの全児童と低所得世帯の5年~11年生などは無料。ユジノクリリスク、クラボザボツコエ、マロクリリスコエの3地区の給食費は1食当たり平均95ルーブルとなる。また市長は、2023年にゴロブニノ(泊)に完成する幼稚園(定員100人)とユジノクリリスクに建設される新しい中等学校(定員550人)に連邦資金が投入されることを明らかにした。

 観光対策では、国後島色丹島に全地形対応型の特別なバス(2,100万ルーブル)を導入するための購入費用として5,500万ルーブルを国に補助金申請した。さらに州政府に対して、ゴリャチエ・クリュチ(瀬石)の温泉治療施設へのバイパス道路建設申請を行った。建設費は13億ルーブルである。市長によると、ユジノクリリスク市内には9つのホテルがあり客室は64室。1日の宿泊可能人数は148人となっている。出席した地元の「統一ロシア」の住民からは、観光地へのルートや距離を視覚化した案内板の設置が提案された。市長はまた、島外からの観光客の増加により、国後島色丹島レッドデータブックに掲載されている植物が荒らされたり、ハイキングコースやキャンプ場でゴミが捨てられ、野生動物を引き付けているという住民からの指摘にも触れた。さらに、国後島トレチャコボ(秩苅別)に観光客がキャンプできる施設を整備する考えを示した。(kurilnews.ru 2021/9/5)

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