ロシアの練習帆船「パラダ」が国後島に寄港

ロシアの練習帆船「パラダ」が6月20日、サハリンに向けてウラジオストクを出港した。その後、コルサコフから国後島を経由して北上し、カムチャツカ、ベーリング島、シャンタル諸島を目指す。115人の学生が乗り込んでいる。ニコライ・ゾルチェンコ船長は「北洋は大変厳しい海だが、同時にとても魅力的だ。この海を体験して学生たちは本当の船乗りになっていく」と語った。(サハリン・クリル通信2021/6/21)

※「パラダ」はロシア極東漁業技術大学所属の帆船。全長108.6m。全幅14m、マスト高50m、総トン数2284トン、1989年建造。ロシア使節プチャーチンが1853年8月、長崎に来航した時の旗艦と同じ名前。プチャーチンクリミア戦争でイギリスが極東のロシア軍を攻撃するため艦隊を差し向けたという情報を得て長崎を離れ上海に向かった。1854年1月、再び長崎に来航し、幕府全権川路らと6回にわたり会談。交渉はまとまらなかったが、一定の成果を得て長崎を離れた。「パラダ」は木造の老朽船だったため、9月に沿海州で本国から回航してきたディアナ号に乗り換え、10月に函館に入港。下田で幕府全権川路らと交渉の末、1855年2月に日魯通航条約を締結した。

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