北方四島訪問には国境地帯を通過する許可証が必要 7月5日から新規制

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 北方四島をはじめクリル諸島への観光を考えている人は、そこが国境地帯であり特別な許可証が必要になることに注意しなければならない。ただし、次のエリアだけを訪問する場合は許可証は不要だ。例えば、択捉島リリスク(紗那)市内とヤースヌイ空港道路、国後島のユジノクリリスク(古釜布)市内。ただし、メンデレーエフ空港エリアとユジノクリリスク–ゴロブニノ(泊)道路は許可証が必要だ。許可証を発行する連邦保安局(FSB)サハリン国境警備局では、旅行の1カ月前に申請書を電子メールで提出するよう求めている。併せてパスポートのコピーと滞在日数、移動経路が書かれた文書が必要だ。「入域15日前までに書類を送る必要がある。オンラインで提出できない場合は、ユジノサハリンスクFSBで受け付ける。許可証の発行には税や手数料はかからない」と説明する。観光ツアーの場合は、すべて旅行会社が手続きを代行する。択捉島のギドロストロイ・ツアーのアレクサンドル・ぺルフィリエフ氏は「島内を移動するときは常にパスポートとツアーオペレーターとの契約書を携帯する必要がある。国境警備隊と出くわした時に問題が生じないように。私たちは許可証の取得に関するすべての問題について観光客と十分に話し合っている」と語る。とはいえ、観光客は許可証なしでも島に来ること自体は可能だ。その方法は2つある。クリル諸島の許可が必要ない街の1つでずっと過ごすか、リスクを覚悟で自己責任で歩き回るかだ。旅行ブロガーのアレクセイ・バラショフ氏は「旅行中、許可証の確認を求められたのは2回だけ。船を降りた時に。許可証を持っていないと500ルーブルの罰金を支払う。それだけだ」と語る。しかし、FSBでは「許可証を所持していない観光客は15日間拘束される可能性がある」と警告する。ロシアの国境を侵害した場合、行政犯罪法で一般市民は2000~5000ルーブルの罰金を課せられる。公務員の場合は3万~5万ルーブル、法人は40万~80万ルーブルになる。外国人の場合は罰金とロシアからの追放に直面する。

 7月5日から国境地帯への車両の進入や市民の通過のために発行される許可証に新しい規制が導入される。新しい規制では、国境地帯での経済活動、漁業活動、社会的・政治的・文化的イベントの実施、放牧や家畜の飼養、探鉱、研究活動には許可証が必要になる。(サハリン・クリル通信2021/5/31)

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