北方領土・色丹島に雪解けとともに、遅い春が近づいてきた。13日にはロシア伝統の冬送りの祭り「マースレニツァ」が、中部の穴澗(マロクリーリスコエ)の広場で行われ、多くの島民が春の訪れを祝った。(北海道新聞2021/3/20)
マースレニツァは、ロシア風クレープ「ブリヌイ」を食べ、冬を象徴するわら人形を燃やし、長い冬に別れを告げる伝統行事。色丹島を管轄するサハリン州は、新型コロナウイルス対策のさまざまな行動規制が緩和されたため、大勢の島民が集まり、盛大に楽しむことができた。
穴澗の文化会館前にある会場では、約600人が参加。ブリヌイや肉などを焼いて振る舞われ、わら人形を囲んで歌ったり踊ったりするなど春の到来を喜んだ。
近くに住むスタス・ドルマトフさん(61)は「冬が終わると、キュウリウオを氷上で釣れなくなるので残念だが、春のアメマス釣りを楽しみに待っている」と話していた。
寒い冬を無事に送り出すことができ、14日以降は気温がプラスに上昇。雨も降って雪解けが一気に進んでいる。(ワジム・クルバトフ通信員、写真も)
コメント