サハリン州議会の経済開発委員会は、北方四島と北クリルを対象としたクリル諸島社会経済発展プログラムを含む3つの国家プロジェクトについて、州政府の資金不足から計画を実現可能性に沿ったものに変更する修正に合意した。州の予算はもはや弾力性のあるゴムではなく、明らかに5年前の無尽蔵の状態に戻ることはできなくなっている。ボロトニコフ議員は言った。「クリル諸島の開発のための資金が、連邦政府に残っているのか、我々は心配している」–。州政府のカルペンコ経済開発副大臣は「2021年と2022年にそれぞれ2億9,500万ルーブルが拠出される。これらは択後島の2つの学校とパラムシル島の地区中央病院建設のための資金だ。現在、州予算の厳しい現実に合わせて国家プログラムを見直しており、新しく盛り込まれた事業は棚上げせざるを得ない」と説明した。州政府は、クリル諸島の開発プログラム全体が優先順位を明確にする変更に直面する可能性が高いと述べた。エネルギーおよび運輸部門で計画されている大規模なインフラ整備、水力発電施設の建設は、資金が不足している。事業を実施するためには少なくとも州政府が77%の資金を負担する必要がある。州予算が手当てされていないプロジェクトには連邦予算はついてこない。「我々は国家の計画である以上、連邦資金の獲得を目指すが、それが常に機能するとは限らない。一例を挙げると、北クリルのパラムシル島–カムチャツカへの光ファイバー通信回線の敷設だ。デジタル発展・通信・マスコミ省、経済開発貿易省、極東開発省は昨年夏ワーキンググループで連邦予算の獲得を検討したが、結局「ダメだった。ごめんなさない」で終わった。クリル諸島の重要課題の1つであるエネルギー不足の解消に向け、エネルギー省に要請した。しかし、すべては来年から始まる『州予算77%、連邦予算23%』という国と地方の負担原則に行きつく。エネルギー開発には数十億ルーブルの費用がかかる。道路整備も同じだ。我々は決定を下さなければならない段階に来ている。連邦資金を申請するなら、我々は自前の負担金を用意する必要がある」–カルベンコ副大臣は結論づけた。オシペンコ議員は「連邦プログラムはあるが、連邦資金はないということか」と語った。議員たちは優先プロジェクトへ資金供給を連邦政府に要請する決定をしたが、どの省に提出するのか明確にできなかった。理論的には極東発展省だが、彼らは州の負担を求める側にいる。結局のところ、極東連邦管区大統領全権代表であるトルトネフ副首相に答えを求めなければならないようだ。(サハリン・インフォ2021/3/2)
コメント