「根室新聞」が3月末で休刊 記者確保困難、74年余の歴史に幕

 日本最東端の地方新聞「根室新聞」(本社・北海道根室市、従業員数11人)が3月末で休刊することが明らかになった。根室新聞社によると、取材記者の確保が難しくなったうえ、漁業衰退による人口減で部数が減り、新型コロナウイルス感染拡大の影響で広告収入も減ったことから無期限の休刊を決めたという。事実上の廃刊で、74年余りの歴史に幕を下ろす。【本間浩昭】

 創刊は1947年1月6日で、かつての公称部数は5500部だったが、現在の発行部数は約2000部。記者3人で取材と編集を行い、政治・経済、文化、スポーツなどのニュースのほか、北方領土問題、四島交流など話題に加え、市民からの寄稿やコラムなどを掲載。根室市を中心に、根室エリアで購読されてきた。

 休刊は3月10日の臨時株主総会で正式決定の見込み。紙面はブランケット判4ページで、日曜休刊の夕刊紙。25日現在で通巻2万2221号。

 69年3月に約5万人だった根室市の人口は、基幹産業の漁業の衰退で人口減が続き、1月末現在で約2万5000人と半減。これに合わせて新聞の購読者もじり貧状態となっていた。岡野忠春社長(47)は「人口減によって購読者数がどんどん減って、新聞単体ではやっていけなくなった」と語った。

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(霧)さんが執筆した本日付けの根室新聞「第22222号」のコラム「ダイヤモンド」

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