ロシア農業省のシェスタコフ副大臣(漁業庁長官)は、太平洋系サケの資源量をより正確に評価するため、ターゲットプログラム「サーモン21」に基づいて2021年から南北クリル諸島海域、ベーリング海などでの調査に取り組むと語った。今年のサケ漁を総括する会議の中で、2020年の漁獲量の予測と実績に大きな開きが出た理由として、2019年秋から2020年冬にかけての北太平洋における生態系の変化が挙げられた。VNIRO(全ロシア海洋漁業研究所)のヴァイタリュク副所長によると、2017-2018シーズンはサケの越冬条件が非常に良好だったため、高い生存率、漁獲量につながったが、2019-2020シーズンは対照的な結果となった。「新しい資源調査で、こうした要因がサケの生存に及ぼす影響と反応を予測できるようになるまで、不確実な期間が続く。今後2年は比較的高齢のサケの回帰が減少することを覚悟しなければならない」と述べた。2021年の資源調査は5年間休止していたベーリング海での調査を復活するのをはじめ、クリル諸島(千島列島)では調査に新たな要素を導入。これらの調査から得られたデータにより、太平洋系サケ漁の地域戦略や漁業組織の体制などを確立する。また、2021年はサケ資源が増加している日本海で初めて調査を実施する。(astv.ru 2020/11/12)
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