ロシア税関の日に合わせて、南クリル税関のアンドレイ・ダニレンコ署長に話を聞いた。(kurilnews.ru/2020/10/23)
Q 南クリル税関の現状はどうなっているか?
–10月1日から極東では税関組織が変更され、カムチャツカ、マガダン、チュクチの税関がサハリン税関の一部になった。これにより、税関当局のリソースをより効率的に使用できるようになる。南クリル税関では職員定数を100%満たしており現在13人。最近、コルサコフから新しい検査官が着任した。
Q 南クリル税関が直面している課題は何か?
–まず第一に密輸との戦いだ。税関分野での違反を検出し、罰金を回収して連邦予算に収納することも重要な任務。また、私たちの活動分野には、高度な開発領域への支援が含まれている。TOR(優先的社会経済発展区域)の一部である色丹島のオストロブノイ水産加工場に対して、情報提供や助言を行い、管理・監督の役割も果たしている。
Q 他の法執行機関との協力関係はどうか?
—国境警備隊や内務機関との協力は非常に明確に組織されている。
Q 税関の業務は変化しているか?
–事務や報告、申告など業務処理の99%が情報技術で電子化されており、紙は使っていない。
Q 新型コロナウイルスは税関の仕事に影響を与えたか?
—パンデミックのため、ビザなし交流はすべて中止となった。政府は在宅勤務に関する法令を制定しており、感染拡大を防ぐため、一部の職員は自宅勤務にしている。
Q 2020年の9か月間における南クリル税関の実績は?
–国際輸送に関連する税関業務は、入国検査が289件、出国は262件だった。また、南クリルに入った3,274人の荷物、この地域から出発した2,345人の荷物を検査した。これらの指標は、昨年の同時期よりもわずかに低くなっている。しかし、移動した水生生物資源の指標は増加している。今年は1万9,388.8トンが輸入された。(2019年より6,400トン増えている)輸出は3976.57トンだった。行政犯罪の件数が10倍以上になっている。
Q 今年の一番大きな事件は何か?
— 4月に摘発した酒類の密輸事件で、1145.6リットルを押収した。これは、2019年に押収されたすべてのアルコールよりもはるかに多い量だ。南クリル税関と国境警備隊が協力して摘発した。(日本の花咲港から到着した漁船からウイスキー、ウォッカ、ワイン、ビールなど大量のアルコールを発見した)
Q 南クリル税関の来年の課題は何か?
–今年より悪くない結果を示すことだ。日本とのビザなし交流の再開の可能性と観光客の流れの増加に焦点を当てる。ツアーオペレーターと協力して、観光客による違反を防ぐために税関規則を明確にする。
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