色丹島の住民はサハリンとの定期貨客船ファルフトジノフ号のひどいサービスに不満を持っている。飛行場がない色丹島にとって貨客船はサハリン本島とダイレクトで結ぶ唯一の交通手段。しかし、競争相手がいないためサービスはソビエト時代と変わらない。島への帰り道はコルサコフ港から始まる。2時間前からチェックインが行われるが、従業員は紙に書かれた乗客名簿で手続きを行う。コンピュータはどこへ行ったのだろう。船に乗るとき、紙のリストが再び取り出され、会社の従業員がリストを整理している間、雪だろうが雨だろうが天候に関係なく、乗客は路上で凍えることになる。通常、カップルはスイートキャビンを利用する。片道20,000ルーブル。しかし、スイートとは名前だけ…。シャワーの排水が詰まっていて水があふれてくる。コンセントもない。どうやってスマホを充電するの。電話があっても番号案内がない。部屋で食事をしたいと思ってもルームサービスがない。そもそも食べ物がひどい。味がついていない。色丹島への直行便だと19時間、択捉島と国後島に寄港する場合は丸2日。デッキにベンチを置いて、ただ海原を眺めるしかない。「私たちは他の船会社を選ぶことが出来ない」と住民は嘆いた。(サハリン・インフォ2020/9/4)
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