文藝春秋1969年8月号「千島列島最後の日」

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 ある元島民の手記が掲載されている1969年(昭和44)の発行の月刊文藝春秋8月号と、1975年(昭和50)発行の「季刊北方領土」(北方領土問題対策協会)を入手しました。確認したいことがあって、インターネットで検索し、古本屋で在庫を見つけました。この文藝春秋が出た頃、私は小学生でしたが、あの時代であれば、島で暮らしていた頃すでに成人していた元島民の体験を、肉声で聞くことが出来たのですが…。

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    裏表紙の広告は何と三船敏郎です。表紙をめくると目次が折りたたまれていて、開いてみると、妙に懐かしい執筆陣の名前がズラリ。そして、お目当ての元島民の手記がありました。色丹島の最後の村長を務めた梅原衛さんが「戦争–声なき声の記録」という特集で、「千島列島最後の日」と題して手記を寄せています。「敗戦と同時に侵入してきた赤軍は何をしたか」というコピーが添えられています。ソ連軍ではなく、赤軍と表現しているところに時代を感じます。

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 梅原村長は、1945年(昭和20)9月1日早朝、斜古丹湾に面した役場近くの橋の上に立ち、侵攻してきた3隻のソ連艦船による色丹島上陸、占領の一部始終を見届けた人です。軍人以外で北方四島からシベリアに抑留された島民はごくごくわずかですが、梅原村長はその一人です。いずれ、その足跡をたどってみたいと思っています。

 

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