国後島の風倒木被害 衛星画像から被害エリアの場所と面積を特定するアルゴリズムを開発

北方四島の話題

 サハリン・インフォ2020/4/4

昨年夏、国後島で台風による風倒木被害のフィールド調査を実施したロシア科学アカデミー極東支部ウラジオストク植物園研究所が、脳の働きを模したコンピューターによるニューラルネットワークを活用して国後島の衛星画像を学習させ、風倒木被害エリアを認識するアルゴリズムを開発した。衛星画像から風倒木被害エリアをいかに特定するか。ドミトリー・キスロフ上級研究員は「被害エリアは色が異なるだけでなく、独特の縞模様の質感を持っている。その正体は倒れた木の幹によって形成されている。私たちは人間の目と脳の働きを模倣するニューラルネットワークのアプロ―チを活用し、その独特の画像パターンを認識できるよう学習させた。その結果認識精度は94%に達した。島は現代の衛星データ分析技術の能力を実証するための一種の訓練場になっている」と語る。国後島のクリル自然保護区の森林は過去数年間、台風による風倒木被害が多発し、その後キクイムシなどが発生し植生破壊が進んでいる。開発されたアルゴリズムによって、被害を受けた森林の面積と場所を非常に正確に特定することが可能となり、森林管理や環境保全対策の分野で役立つと期待されている。

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