

国後島で対話集会 住民からの質問に答える2人の女性副市長
❐北方四島の話題
kurilnews.ru 2019/12/27
国後島、色丹島、歯舞群島を管轄する南クリル地区のブラセンコ市長は、ユジノクリリスク(古釜布)の文化会館で行われた年末恒例の住民対話集会に出席し、2019年の行政を振り返った。
●…現在の人口は10,817人となり、2019年初頭からの人口増加は86人、うち自然増が20人となっている。失業率は0.4%だった。平均月給は77,689ルーブルで、2018年のレベルより28%も高くなった。
予算37億3,000万ルーブル、税収は5億5,000万ルーブル
●…2019年の予算収入は、37億2,900万ルーブルで計画され、現在の執行率は83%に達した。地方予算のうち税収など自己収入は2019年に5億4,740万ルーブルを見込み、現在までに5億5,280万ルーブル(計画の101%)を確保している。
●…住宅整備では、2019年には、10,600㎡を供給する予定だったが、これまでに12,000 ㎡を供給した。オトラダ(近布内)に公共部門職員や軍事人の賃貸住宅8棟が完成したほか、色丹島のマロクリリスコエ(斜古丹)でも3棟のアパートを建設した。ユジノクリリスク(古釜布)ではアパートの耐震補強工事が行われており、2020年2月に完了する。
漁獲量は59,000トン、水産加工は前年比67%増の56,000トンに


●…市内の漁業企業は59,000トンの魚を生産したが、これは2018年に比べ42%も多い。水産加工部門は2018年と比較して67%増の56,000トンに達した。
●…道路舗装では、来年色丹島マロクリリスコエのソビエツカヤ通りとテレシコワ通りにアスファルト道路ができる。すでにトルード社と工事契約が交わされている。また国後島のユジノクリリスクとオトラダ間の道路整備にかかる設計業務が完了した。
●…発電事業では、国後島のディーゼル発電所のために、容量1000 kWのディーゼル発電機3台を購入した。2020年2月に納入される予定。
住民はガソリン不足と街中で放置されている牛の対策を求めた
●…住民からはガソリン不足について質問が出た。国後島では自動車の所有者の中で不満が高まっているが、ブラセンコ市長は「バスは定期的に運行しており、必要に応じて移動できる」と答えた。住民からはバスの便を増やすよう要望が出された。
●…また、街中で牛が放置されている問題も取り上げられた。特に夜間、牛がうろついているため自動車と衝突する危険があり、早急な対応を求めた。市長は「以前からの問題だ。飼い主に管理の徹底を申し入れているが、十分でない場合は議会を通じてより厳しい対応をとることも考えている」と語った。
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