❐北方四島の話題
サハリン・クリル通信2019/5/15
クリル諸島が原産といわれる尻尾が短い猫、クリリアン・ボブテイル。択捉島の温泉施設では赤毛のクリリアン・ボブテイルのオス猫が訪れる人々を癒し、人気者になっている。猫は2017年に択捉島内の孵化場で生まれた。ケイシィと名付けられ、クリリスク(紗那)郊外にあるパンナチカの温泉に連れていかれた。尻尾が短かく、見た目は一般的なクリリアン・ボブテイルだが、人懐こい性格で、モデルのようにポーズをとり、驚くべき忍耐力で写真撮影にも応じるようになった。すぐに温泉に入りに来る行楽客の話題となった。ギドロストロイ社のアシスタントマネージャーを務めるリュドミイラ・シャプカさんも、すぐに彼の虜になり、SNSに写真を投稿し始めた。すると多くのユーザーから猫の毛色に驚きの声が上がった。特別な赤毛だった。昨年、モスクワの出版社からカメラマンがやって来た。チリップ山を背景にケイシィの写真を撮り、それは2019年のカレンダーに使用された。「私はクリリアン・ボブテイルのケイシィです。択捉島で働いています」とキャプションが付けられた。温泉施設には、ケイシィと一緒に写真を撮りたいという人が相次いだ。中には、譲って欲しいと申し入れてくる人も。「エトロフの真珠」ともいうべき人気者を盗もうとする輩も出てきたが、監視カメラのおかげで不可能だった。ケイシィは択捉島の観光になくてはならない存在になった。シャプカさんは、ケイシィが現在の「仕事」を引退したら、一緒に暮らすことを夢見ている。
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