国後島 伐採された「幸せの木」イチイは樹齢800年? レッドデータブックにも登録

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北方四島の話題

 サハリン・クリル通信2019/3/26

●…「幸せの木」として国後島の住民が大切にしてきたイチイの老木が伐採された問題で、南クリル行政府が調査する考えを表明したが、行政への不信感を募らせている住民たちは独自に調査を行っている。

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●…3月23日に何者かによって伐採されたイチイの老木は、ユジノクリリスク(古釜布)–ゴロブ二ノ(泊)に向かう幹線道路の36km地点にあり、保護地域に指定されていた。複数の情報によると樹齢800年程度とみられている。古くから住民たちは願い事がかなうようにとイチイの老木にリボンを結んできた。

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●…24日、保護区のスタッフが現場に駆けつけた時、伐採した木の残骸を片付けていた作業員を見つけた。道路工事を請け負っている「トルード」の作業員だった。彼は崖から海岸に木片を投げ捨てていた。

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●…保護区の査察官は調査を行い、事件に関する文書を作成した。イチイの老木はロシア連邦レッドブックに搭載されていることが分かった。伐採は犯罪であり、すべての資料は関係する当局に送られ、責任を負う者は裁判にかけられることになる。関係者によると、「希少種または絶滅危惧種の動植物の破壊」はロシア連邦行政法違反に当たり、最大100万ルーブルの罰金が科せられるという。

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●…国後島を管轄する南クリル行政府はイチイの老木を保護する取り組みに着手するところだった。夏には木に結ばれた古いリボンや布をきれいにするキャンペーンを組織し、イチイの下にベンチを設置するなど、憩いの場として整備する考えだった。行政府は「イチイの伐採について検察当局の対応を求める準備をしている。我々は誰が伐採したのかについて強い関心を持っている」とコメントしている。この問題は、今日の地区議会でも取り上げられる。

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●…住民たちは、イチイの伐採を含む道路工事に同意した人物、切り倒すよう命じた人物について、当局からの回答を要求している。また、複数の住民はロシア連邦自然管理監督局に対し、現場写真を添えた文書を送付した。

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