❐北方四島の話題
サハリン・インフォ2019/2/26
色丹島を訪れているセルゲイ・イワノフ大統領特別代表(環境保護、エコロジー、運輸担当)はサハリン州のリマレンコ知事代行と会談し、交通アクセス改善のためサハリン州が計画している色丹島の滑走路建設などについて協議した。リマレンコ知事代行は「サハリン本島とクリル諸島のアクセス改善はこの地域の戦略課題であり、航空輸送は特別な役割を果たす」と滑走路新設への協力を求めた。これに対してイワノフ大統領特別代表は「島側が滑走路に最適な場所を見つけることが出来た場合、ロシア連邦航空局がその可能性を検討し、設計と同時にクリル諸島への飛行に適した航空機の市場の研究をする」と語った。また、「我々は別の交通手段も開発する。ヘリコプターは残るだろう。長期的に見て最も重要なのはサハリンとクリルを結ぶ貨客船だ。2020年12月には2隻の新造船が就航する予定であり、これによって島々との交通アクセスが大幅に改善される」と述べた。
※参考
●…州政府の計画では、クリル諸島とのアクセス改善を目指して色丹島とパラムシル(幌筵)島に航空路線を開設し、新たに小型機5機を購入し、就航させる。色丹島に建設される滑走路は約800mで、建設場所は2018年4月に一旦、斜古丹湾の西側の岬に決まったが、当時のコジェミャコ知事が色丹島住民と懇談した際に、建設予定地の見直しを求められたことを受け、改めて専門家による調査を実施。2018年6月に4カ所を選びなおしたが、いまだ決定したという報道はない。候補地は斜古丹村のKhromova湾岸地域に2カ所、島中央部とアナマ村のGorobets湾地域にそれぞれ1カ所ある。
●…一方、購入する小型飛行機5機についても、旧チェコスロバキア製のL-410はクリルへの飛行に適さないとされ、州側はカナダ製のDHC-6(19人乗り)の購入を希望。関係省庁に許可を求めている。(ウクライナ問題による対ロ制裁が影響してカナダ製の航空機を購入出来ないという見方も…)
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