北方領土の択捉島・紗那にある日本人墓地「紗那墓地(リコップオマナイ)」の近くにロシア正教の礼拝堂が建設された。地元紙「赤い灯台」が伝えたもので、礼拝堂の空撮を見ると日本人墓地の直ぐ目の前にあることが分かる。
千島連盟の「択捉島における墓地・標柱等確認状況一覧」によると、紗那墓地(リコップオマナイ)は埋葬者数330人で択捉島最大の墓地。紗那墓地では、平成2年の北方墓参で22基の日本人島民の墓石が確認された。戦後は移住してきたロシア人の墓地としても使用され、日本人とロシア人のお墓が混在している。
「赤い灯台」によると、礼拝堂は、ウクライナ東部での特別軍事作戦で祖国を守るために命を捧げた兵士たちを称え、記念するため、ウクライナで兄を亡くした島の起業家アレクサンドルとドミトリーのゴルチャエフ兄弟が私費で建設したという。