北方領土の国後島、色丹島、択捉島のまちづくりマスタープラン(総合計画)が策定されていた

択捉島の話題
マスタープランに描かれた択捉島・紗那地区

サハリン州のリマレンコ知事は、30万平方メートルの住宅建設を含むクリル諸島(北方領土を含む千島列島)のマスタープランを策定した。

注) 南クリル地区(国後島、色丹島、歯舞群島)、クリル地区(択捉島、ウルップ島など)、北クリル地区(パラムシル島など千島列島北部)のそれぞれのマスタープランが策定された。

「本日、クリル諸島全域のマスタープランが作成され、30万平方メートルの新しい住宅建設のための都市開発の可能性が定義されました。この総合計画では、主要産業である漁業と観光業の発展のための領域も割り当てられています」と語った。

漁業分野では、総投資額250億ルーブルの魚加工工場と養殖場の建設が計画されている。この目的のため、総合計画では46の投資先が定められている。

観光産業に関しては、様々なレクリエーションや健康サービスを備えたホテル複合施設の建設が定められている。クリル諸島のホテル総数は430軒増加し、100億ルーブルの投資が見込まれる。

エンジニアリングと輸送インフラの近代化と建設も計画されており、4本の滑走路と42の停泊施設の建設と再建が計画されている。

クリル諸島とは…
クリル諸島は、カムチャッカ半島から北海道まで56の島々からなる連なりで、大クリル諸島(千島列島)と小クリル諸島(色丹島、歯舞群島)という2つの平行した尾根から構成されている。

クリル諸島のマスタープランの主な目的は、好ましい投資環境を作り、投資活動を刺激し、観光業と漁業を主な重点分野とする経済成長を確保することである。

2022年の春、クリル諸島で免税特区制度が施行され、企業は20年間税金を免除された。またロシア政府は3月に、クリル経済特区に参加する企業向けの特別関税規制制度を承認した。マガダン州経済特区と同様に、クリル経済特区の参加者は、商品の通関手続きやFTZ(自由関税地域)通関手続きの利用において優遇措置を受ける権利も有する。この法律は2046年末まで有効である。(タス通信2023/3/30)

国後島のマスタープラン

国後島・古釜布地区の都市計画コンセプト

色丹島のマスタープラン

左下に色丹島で初となる滑走路が描かれている
マスタープランでは、国後島と色丹島を合わせた人口(2023年の1万1,500人)が2030年に1万2,800人に増えると想定している

択捉島のマスタープラン

択捉島の人口(2023年6,781人)が2030年には8,200人に増えると想定している。

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