択捉島の人気観光スポット、ホワイトロックス(白い崖、オホーツク海側のビラ海岸)地区で12日、クマが56歳の観光客と案内をしていた地元住民を襲った。地元紙「クラスヌイ・マヤーク」(赤い灯台)によると、地元住民は軽傷だったが、観光客は頬骨を損傷し、頭皮が部分的に剥がれる重傷を負い、クリリスク(紗那)の地区中央病院に搬送され、手術を受けた。
島の林業従事者らがクマの捜索を行っている。サハリン州林業狩猟局によると、見つけ次第射殺するという。
「赤い灯台は」によると、2人は男性で、案内をしていた地元住民は島の古参住民。2人は海岸まで車で行き、いわゆるグランドキャニオンの近くで降り、小道を歩いていると、突然クマが飛び出してきた。
クマは最初に地元住民に突進してきた。追い払おうとしたが、逆効果だった。クマは観光客に向き直り、襲いかかった。クマはすぐに去っていった。観光客は小道に横たわったまま取り残された。地元住民は車まで行き、緊急通報した。
ロシア非常事態省、警察、クリル林業、クリル地区中央病院の医師らがクリリスクから現場に向かった。しかし、最初に現場に到着したのは近くのデビャトカ島で釣りをしていた警察官と友人だった。
警察官らは血まみれの観光客を車に乗せて病院へ連れて行き、地元住民は自分の車に乗り込んだ。途中、現場に向かっていた医師らと会い、観光客に応急処置を施した後、クリリスクへと向かった。
観光客は緊急手術を受けたが、容態は深刻な状況という。地元住民は軽傷を負ったものの、命に別状はない。
当局は「現行法の要件に従って観光ルートを企画し、実施することを強く推奨する。アクティブなタイプの観光の安全性は、旅行業者と観光サービス提供者が観光商品の形成、宣伝、実施のすべての段階で確保しなければならない」と強調した。
1995 年 4 月 24 日付連邦法第 52-FZ 号「動物界について」第 22 条に従い、観光ルートを開発する際には、野生生物の生息地と、その繁殖、摂食、休息、移動ルートの条件を保護するための措置を講じる必要がある。
ロシア連邦サハリン州捜査委員会捜査局コルサコフ地区捜査局は、ロシア連邦刑法第238条第1項(安全要件を満たさないサービスの提供)に基づき、刑事事件を提起した。
被害の重大さを判断するために法医学的検査が命じられている。予備調査では、観光ツアーを企画した安全提供責任者の行為が評価される。(astv.ru 2024/11/12)



