香港からの観光客10人が択捉島を訪れて1週間滞在した。悪天候のためサハリンで3日間足止めを食い、当初予定していた国後島への旅行を取りやめて、旅行期間のすべてを択捉島で過ごすことにした。現地で受け入れた旅行代理店の担当者は、島のあらゆる見どころを可能な限り紹介した。観光客たちは「ヤンキト」溶岩原、ホワイトロック(白い崖)や滝の壁、「ホットウォーター」温泉や「沸騰する川」を見学し、カサトカ湾(単冠湾)の岸辺を散策。人生で初めてヒグマにも遭遇した。
博物館を訪れた香港の人々は地元の歴史文献に強い関心を示し、択捉島の発展の様々な段階を捉えた写真に引きつけられた。観光客はクリル諸島の発展の歴史について多くの文献を読み、アイヌや日本人がかつてここに住んでいたことを知っていた。戦前の択捉島の集落の写真を大量に集め、当時の様子と現在の様子を興味深く比較していた。
帽子をかぶった男性が古い写真コレクションを特に熱心に見ていた。エリック・ラウ、65歳は、熱心な登山家で、8000メートル級の山を9座も制覇していた。「択捉島への旅に大変満足した。様々な民族や時代の文化がいかに密接に結びつき、絡み合っているかを改めて見ることができた」と強調した。(「まるで香港のように、イギリス、日本、中国の文化が融合している」)。
若い男性は、クリル諸島への興味は、子供の頃にアイヌ、日本人、ロシア人が住んでいた土地についての興味深い報告書を見て芽生えたと話した。たくさんの文献を読み、実際に見て、「所有者」の変化とともに文化の発展がどのように変化したかを比較したいと思ったという。
観光客の一人は、「まさに昨日」、友人が以前クリル諸島に行ったことがあるという日本人の知人から電話があり、日本在住者が現在クリル諸島に旅行できるかどうか尋ねられたと話した。この質問は私たちには関係ない。確かに、ロシアは日本の対ロ制裁政策を受けて、ビザなし交流を停止したが、ビザを取得しての渡航については、ロシア政府が許可すれば、ぜひとも(日本政府にも)許可してほしいものだ。(日本政府は自国民がビザを取得して「北方領土」を訪問することは、認められないと考えていることは周知の事実である)。
香港からの観光客10人 択捉島を訪問し1週間滞在
