プーチン大統領、北方領土を含む千島列島上陸作戦の記憶を永続させるための提案作成を指示

千島列島

ロシアのプーチン大統領は、連邦政府とサハリン州政府に対し、1945年のクリル上陸作戦(ソ連軍による北方領土を含む千島列島への上陸・占領作戦)の記憶を永続させるための提案を提出するよう指示した。クレムリンのウェブサイトで公開された東方経済フォーラムの全体会議後の指示リストに掲載された。

連邦政府と州政府は、2025年2月15日までにクリル上陸作戦の記憶を永続させるための提案を共同で作成する必要がある。連邦政府のミハイル・ミシュスチン首相とサハリン州政府のヴァレリー・リマレンコ知事が責任者に任命された。

「ロシア連邦政府は、サハリン州政府とともに、1945年のクリル上陸作戦の記憶を永続させるための提案を提出する」と、公表された指示書には明記されている。

プーチン大統領は第9回東方経済フォーラムの全体会議で演説し、クリル上陸作戦の記憶を永続させるよう指示するとともに、極東に新しい博物館を創設することを発表した。

10月11日、ロシア大統領府のセルゲイ・キリエンコ第一副長官と極東連邦管区大統領全権代表のトルトネフ副首相、リマレンコ知事らが、野外の愛国博物館の整備構想がある占守島を視察している。

占守島では、1945年8月、ソ連軍と日本軍の激しい戦闘が行われた。サハリン州などは2014年から遺骨収集活動を継続しており、遺骨のほかに歴史的価値のある戦争遺品1,000点が発見されている。(sakh.online 2024/11/12)

北方領土などへの上陸作戦 記憶継承事業責任者に首相とサハリン州知事 プーチン氏が任命
(北海道新聞2024/11/12)

 ロシア国営タス通信は11日、プーチン大統領が1945年(昭和20年)の旧ソ連によるクリール諸島(北方領土と千島列島)への上陸作戦の記憶を継承する事業の責任者としてミシュスチン首相とサハリン州のリマレンコ知事を任命したと報じた。

 ロシア大統領府のホームページによると、プーチン氏は9日付でロシア政府と北方領土を事実上管轄するサハリン州に対し、来年2月15日までに上陸作戦の記憶を永続させるための提案を提出するよう指示した。

 プーチン氏は9月の極東ウラジオストクでの演説で、上陸作戦について「記憶を永続させるよう指示する」と表明。来年の対日戦勝80年を国民の愛国心醸成に利用する狙いがある。ロシア政府は現在、旧日本軍とソ連軍の激戦地として知られる千島列島北東端シュムシュ島(占守島)で、軍事・愛国博物館の整備を構想している。

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