北千島・占守島 サハリン知事が軍事愛国キャンプの開所式に出席

千島列島

北千島シュムシュ島(占守島)で軍事愛国キャンプの開所式が行われた。サハリン州のヴァレリー・リマレンコ知事が出席し、プーチン大統領から「クリル上陸作戦の記憶を永続せよ」との指示を受けて同島で建設中の軍事史記念施設の進捗状況を確認した。

リマレンコ知事は「この地にいると、誰もが特別な気持ちになります。私たちの祖父や曽祖父は、1945年の最も困難な時期に、クリル上陸作戦が遂行されたこの高地を制圧しました。私たちの兵士たちは、日本軍が要塞化した島を小火器と対戦車兵器で急襲しました。彼らは戦車、トーチカ、掩蔽壕を相手に戦いました。この出来事の重要性と武勇の模範は、パンフィロフ28人の英雄の偉業に匹敵します。この戦いは決定的なものでした。9月3日には、軍国主義日本に対する戦勝記念日と第二次世界大戦終結を祝います。祖国を守るために命を落とした兵士たちを偲び、この島で数々の大規模な式典が開催されます」と演説した。

7月1日、国際捜索隊「クリル上陸作戦の足跡を辿って」がシュムシュ島でスタートした。これほど大規模な遺骨収集がシュムシュ島で開催されるのは今回が初めて。ロシア、カザフスタン、ベラルーシの35地域から100人のボランティアがソ連兵の遺骨捜索に参加し、激戦地での捜索活動と歴史的遺物の収集を行っている。

ロシア捜索運動サハリン州支部のアルチョム・バンドゥーラ支部長は「これは、戦死したソ連兵たちの歴史的記憶を保存する上で非常に重要です」と述べた。

捜索隊の参加者、歴史家、戦没者追悼者、そして各部署の職員のためのキャンプは、万全の準備が整っている。テント、食堂、消防・医療ステーション、衛生区域、木製の歩道が整備されている。キャンプ期間中は、600人以上が滞在し、交代制で任務にあたる。

捜索隊の参加者は「兵士一人ひとりを尊厳を持って発見し埋葬するだけでなく、彼らの記憶を保存することも重要です。発見された遺物一つ一つが歴史を蘇らせ、定着した名前一つ一つが英雄を故郷に呼び戻すのです」と、知事との会談で語った。

知事は8月までの作業について協議し、軍事史記念施設の正式開館に向けた準備に伴うあらゆるリスクを慎重に検討するよう指示した。この施設には、他に類を見ない軍事装備、武器、戦車などが展示される。

8月18日のクリル上陸記念日には、シュムシュ島にある軍事史記念施設の第一期工事の開所式が開催される。同日には、上陸作戦再現やスポーツトライアスロン「ハイト171」の競技も開催される。(sakh.online 2025/7/9)

タイトルとURLをコピーしました