30回目となる「ロシアの国境」医療・教育遠征隊のボランティア医師たちによる住民の無料診療が終了した。9日間で医師たちはレイドヴォ村(別飛)、ゴリャチエ・クリュチ村(瀬石温泉)、ゴルノエ村で3回の移動診療を含めて1,500件以上の診察を行った。
医師たちは9月28日夕方、飛行機で択捉島に到着した。遠征隊には、モスクワ、サンクトペテルブルク、スモレンスク、ユジノサハリンスクの主要医療機関から派遣された15名の専門医が含まれている。今回初めて、腎臓専門医が参加し、クリル地区中央病院の入院患者のケアを行った。
クリル地区は、医療が着実に発展している地域の一つである。ゴルノエ村では外来診療所の開設準備が進められており、地区中央病院と地方の外来診療所は医療スタッフが充実。また、地区中央病院では最新医療機器のアップグレードと補充が続いている。
この取り組みは、聖アンドレイ・ザ・ファースト・コール財団の「ロシアの国境」プロジェクトと択捉島発祥の漁業会社ギドロストロイ社が提携し、サハリン州保健省およびクリル地区行政府の支援を受けて実施されている。
このプロジェクトは島民の健康に良い影響を与えている。遠征に参加した心臓専門医のエレナ・ムラセエワ氏は「地区の住民は検査や治療相談を積極的に受けています。良い傾向が見られます。クリルの住民は健康状態をより良く管理し始めています」と話している。(択捉島の地元紙「赤い灯台」テレグラム2025/10/9)