樺太時代の亜庭神社 参道の階段を解体 コルサコフ地区行政府が建て替え

サハリン
解体・撤去された参道の階段

戦前、日本が建てたコルサコフ(旧大泊)のアニワ神社(亜庭神社)の参道の階段が解体された。歴史を学ぶ学生エゴール・ルージン氏が11月1日、自身の日本遺産チャンネルで報じた。市当局はサハリン・メディアに対し、古い構造物は住民にとって危険であり、その場所に新しい階段を建設中であると述べた。解体された階段は文化遺産ではなかった。

以前の階段は、クラスノフロツカヤ通りにあったが、住民にとって安全とは言えず、階段の一部が損壊していた。コルサコフ地区行政府は、この問題に関する住民からの苦情を定期的に受けていたという。

アニワ神社は1911年から1913年にかけて建立され、神社へ続く階段は長い間、深刻な状態にあった。歴史学を専攻するエゴール・ルージン氏によると、上部は既に取り替えられていたが、主要部分は日本統治時代からのものが残っていたという。

階段を元の姿に戻すことは、設計が現代の要件を満たしていなかったため不可能だった。現在、クラスノフロツカヤ通りに新しい階段が設置されている。工事は、コルサコフ地区建設局との契約に基づき、建設会社ストロイ・コンフォート社によって行われている。

階段は国家統一文化遺産登録簿に登録されておらず、文化遺産でもなく、サハリン州にある特定文化遺産リストにも記載されていないかった。

コルサコフ地区で樺太時代の史跡が失われたのは、今回が初めてではない。2025年10月には、オホーツクエ村で日本の「忠魂碑」が破壊された。この石碑は、1923年に建立されたトンナイ神社(富内稲荷神社)の跡地に建っていた。地元住民によると、撤去作業は夜間に掘削機によって行われたという。警察は事件の捜査を進めている。

樺太時代(1905~1945年)は、サハリン南部が日本の統治下にあった時代。この時代には多くの宗教施設や商業施設が建設され、その一部は今日まで残っている。(サハリン・メディア2025/11/7)

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