サハリン漁業・海洋学研究所(SakhNIRO=サフニロ)のニコライ・コルパコフ所長は11月20日に開催されたサハリン漁業評議会の最終会合で、「サハリンと千島列島(※北方四島を含む)でサケ資源が回復するのは早くても2060年になる」と報告した。
会合は2025年のサケの遡上に関する議論から始まった。サハリンの漁師たちは、予測されていた6万2,000トンのうち、半分の3万4,100トンしか漁獲できなかった。「こうした失敗の原因は何でしょうか?私たちの見解では、これは地球規模および地域規模の気候・海洋学的要因の影響を受けるサケの資源量の自然のダイナミクスによるものです。サケは変動の激しい魚種であり、その資源量は周期的です。ロシアのサケ漁獲量は21世紀初頭にピークを迎えた後、既に減少期に入っています。サハリンや南クリル諸島(北方四島)、そしてより南の地域、そして単一年齢層の個体が漁獲されるピンクサーモンのような短期サイクルの魚種では、この傾向がより顕著です」とコルパコフ所長は説明した。
コルパコフ所長は予測グラフを示し、2037年まではロシア産サケの資源量、漁獲量は減少し続けると予測した。その後、2038年から2060年頃にかけては数値は元のレベルに戻り、その後初めて大幅な増加が見られるだろうとした。(sakh.online 2025/11/21)


