過去7年間でサハリン島とクリル諸島(北方領土を含む千島列島)の住民の平均寿命が1年半延びた–リマレンコ知事が州議会で報告した。一方で、最近、医師の診察予約をすぐに取れない患者が増えている。ハイテク機器がスペアパーツの修理のために使用できないためだ。
2018年当時、医療が最大の課題だった。知事と住民との懇談では、質問の半数が医療へのアクセスと質に関するものだった。今日では、医療への満足度は35%から63%に上昇した。
この7年で島の医療施設に専門医が採用され、医師数は19%増加した。各地区における専門医不足への対応として、移動診療チームの活用などが進められている。90人の医師が地域を巡回し、患者の診察を行っている。もう一つの重要なステップは、ユジノサハリンスクに太平洋医科大学の分校が開設され、28人の1年生が入学したことだ。
医薬品供給の問題も解決した。医師は薬局や倉庫にある医薬品の在庫状況に関するデータベースにアクセスできるようになった。新しい基準では、患者は5営業日以内に割引価格で薬を受け取る必要がある。
外来診療のカバー率も向上した。現在、サハリンとクリル諸島の住民の3分の1以上、年間16万2000人が診察を受けている。これは2019年と比較して約40%の増加だ。「これにより、危険な病気の早期発見が2.5倍に増加しました。これは命が救われることを意味します。何千人もの人々が適切なタイミングで治療を受け、生活を続け、働き、子供や孫を育てていくことができるでしょう」と知事は強調した。
新たな目標は、医療の質の向上だ。このため、この州政府は、島民が治療のために本土まで出向く必要がないよう、先端医療の拡充に取り組んでいる。年末までに、最新鋭手術室が開設される予定で、州臨床病院、がんセンター、その他複雑な外科手術を行う施設の能力が補完される。サハリンとクリル諸島の住民は、ロシア最高峰の外科医による手術を受けることになる。早ければ来年にも、3,000人の患者が地元を離れることなく先端医療を受けられるようになると予想されている。(astv.ru 2025/12/11)


