北方領土の元島民、周辺海域の洋上で先祖弔う 22年から3年連続で実施

 北方領土の元島民ら約80人が20日、4島周辺の海域で船上から先祖を弔う洋上慰霊を行った。ロシアのウクライナ侵攻に伴い、墓参を含むビザなし訪問ができないための代替策で、北海道などが2022年から3年連続で実施している。(産経新聞2024/8/20)

 参加者は北方領土との交流事業で使用する船「えとぴりか」に乗り、午前9時半ごろに根室港を出発。ロシア側の船が監視する中、午後1時ごろから約50分間、知床半島国後島の間の海域で慰霊式を行った。

 晴天で国後島の様子がよく見え、千島歯舞諸島居住者連盟の松本侑三理事長(83)は「私たちのふるさとの地で、一日も早くお墓参りができることを願ってやみません。ふるさとの大地を踏みしめることができなかったことで、かえって返還運動の思いを強くした」とあいさつした。20日を含め、9月まで計7回が予定されている。

先祖を弔う洋上慰霊の慰霊式で手を合わせる千島歯舞諸島居住者連盟の松本侑三理事長=20日午後、北海道羅臼町沖(代表撮影)

 

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