ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官が5月14日、ロシア側は、対話再開のために東京が求める一連の措置を日本の大使に伝えたが、回答は得られなかったと、発表した。「武藤顕駐モスクワ日本大使に対し、対話再開のために東京が求める具体的な措置のリストが渡された。これには、人的・経済的制限の解除、ロシアの最恵国待遇の回復、キエフ政権(ウクライナ)への物的・技術的支援の放棄などが含まれる」と、ロシア外務省ウェブサイトに掲載されたザハロワ報道官の発言として伝えられている。
ザハロワ報道官は、日本からの回答があればモスクワは検討する用意があると述べた。また、ロシア側が(日本に)接触を求めているという日本政府の主張はばかげていると一蹴した。
同報道官によれば、日本政府がロシアにおける日本企業の事業継続を支援する意向があるならば、まず第一に、日本当局はビジネスを行うための正常な政治環境を整備すべきである。
ブルームバーグ通信は5月9日、日本政府代表団が5月末にロシアを訪問すると報じた。この訪問は、ロシアにおける日本企業の事業継続を円滑にするため、ロシアとの関係維持に重点が置かれているとされている。
同日、ニコライ・ノズドレフ駐日ロシア大使は、ロシアからの石油供給再開のためには、日本は制裁、特にロシア産石油の価格上限を解除しなければならないと述べた。同大使は、東京がサハリンと北極圏におけるロシアのエネルギープロジェクトへの参加維持の重要性を、ある程度擁護することに成功したと指摘した。(イズベスチヤ2026/5/14)
ロシア外務省:ロシアは対話再開に向けた措置リストを日本大使に手渡した(RIAノーボスチ通信2026/5/14)
ロシアは対話再開に向けた措置リストを日本大使に手渡した。リストには、人的・経済的制限の解除、ロシアの最恵国待遇の回復、キエフ政権(ウクライナ)への兵站支援の拒否などの措置が含まれている。
日本側からは、この文書に対する明確な反応は得られていない。ロシア外務省は、モスクワが日本大使に対し、対話再開のために東京が求める措置のリストを提示したが、回答は得られていないと発表した。
「2024年12月26日、武藤明駐モスクワ日本大使に対し、対話再開のために東京が求める具体的な措置のリストが提示された。リストには、人的・経済的制限の解除、ロシアの最恵国待遇の回復、キエフ政権への兵站支援の放棄などが含まれている」と、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は声明で述べた。
同報道官は、「この文書に対する明確な回答は得られていない」と強調した。(RIAノーボスチ通信2026/5/14)
日本政府代表団がモスクワを訪問した理由とは(rbc.ru2026/5/27)
日本政府代表団がモスクワを訪問した理由とは?代表団には外務省と経済省の代表者が含まれていました。公式発表によると、日本代表団は日本の企業資産保護に関する協議のためモスクワを訪問した。
経済産業省通商政策局長の荒井勝喜氏と外務省欧州局審議官の石川誠己氏が協議のためロシアを訪問したと、赤澤良成経済産業大臣が5月26日の記者会見で発表した。大臣は訪問の目的を「ロシアで事業を展開する日本企業の資産保護のため、ロシア当局との協力」と説明した。在ロシア日本大使館もRBCの取材に対し、同様の見解を示した。
赤澤大臣は「新たな経済協力の計画はない」と強調し、「年に数回、職員をロシア側に派遣して意見交換を行っており、今回の訪問もその一環である」と説明した。
ロシアに政府関係者が出張 経産相「企業資産守る観点で意思疎通」(朝日新聞2026/5/26)
赤沢亮正・経済産業相は26日の閣議後記者会見で、経済産業省や外務省の幹部がロシアに出張中であると明らかにした。幹部はロシア政府関係者などと面会する予定といい、赤沢氏は目的について「ロシアに進出している日本企業の資産を守る観点から、ロシア側と意思疎通を図るもの」と説明した。
出張しているのは、経産省の荒井勝喜・通商政策局長、外務省の石川誠己・欧州局審議官。荒井氏は経産省で貿易交渉や対外的な経済連携について担当する部門の幹部ポストにある。石川氏は外交交渉を担う外務省でロシアを含む欧州地域を担当する部署で幹部を務めている。
出張中の詳しい日程は明らかではないが、現地ではロシア政府の通商部門の担当者らと面会するとみられる。また、経産省はかねて、現地に進出している日本企業の関係者らも同席することがあると説明していた。
ロシアのウクライナ侵攻に伴い日本はいま、G7(主要7カ国)と協調してロシアに経済制裁をかけている。一方、現地で活動を続ける企業などもあることから、そうした企業の資産について不当な扱いを防ぐ目的で「年に複数回必ず職員を派遣して働きかけを行っている」(赤沢氏)という。
サハリン2で稼働したロシア初の液化天然ガス(LNG)加工施設=2009年2月、代表撮影
一方、日本の大手商社はロシアの資源開発プロジェクト「サハリン2」の権益を持つ。中東情勢の悪化を受け、日本は原油調達の多角化に取り組んでいる。サハリン2で産出される液化天然ガス(LNG)やLNG生産過程で出る原油は制裁対象外で、エネルギー確保の観点から、意思疎通が必要との判断もありそうだ。5月初旬にはホルムズ海峡の事実上の封鎖以降はじめて、サハリン2からロシア産原油を輸入していた。

