北方墓参、安全操業働きかけ 日本とロシアの外務省局長が会談 ウクライナ侵攻後は初

 日本とロシアの外務省の局長がモスクワで会談し、日本側は長期化するウクライナ侵攻の即時停止を求めたほか、プーチン大統領の訪問などを通じて北朝鮮と軍事協力を進めていることに懸念を伝えました。ロシアによるウクライナ侵攻後、日本の外務省の局長がモスクワ でロシア外務省の局長と会談するのは初めてだということです。(NHK2024/6/22)

 外務省の中込欧州局長は、モスクワで現地時間の21日、ロシア外務省で対日関係を担当するボロビヨワ第3アジア局長と、およそ50分間会談しました。

 この中で中込局長は、ロシアによるウクライナ侵攻によって日ロ関係は厳しい状況にあると伝えた上で、ウクライナ侵攻は明確な国際法違反だとして即時停止を求めました。

 そしてプーチン大統領が今週、北朝鮮を訪問して軍事的な支援を明記した新たな条約に署名するなど、北朝鮮と軍事協力を進めていることに懸念を伝えました。

 また北方領土問題をめぐり、現在中止されている元島民らが先祖の墓を訪れる「北方墓参」や、日本の漁船が北方四島の周辺海域で行ういわゆる「安全操業」の早期再開を強く働きかけました。

 外務省によりますと、ロシアによるウクライナ侵攻後、日本の外務省の局長がモスクワでロシア外務省の局長と会談するのは初めてだということで、日本としては、両国の関係が冷え込む中でも意思の疎通は続けたい考えです。

 

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